
今、田中義三の足かせは男の勲章になった
田中君は初めて革命家になれたのだ
宮崎 学
タイチョンブリ刑務所の囚人たちの足かせ、くさりが続々とはずされ始めている、という喜代美さんのレポート、よましてもろた。田中義三自身のはまだはずされない、ということだが、いずれは外されるだろう。田中君は最近、身体がだいぶ弱っていたから、これは朗報だ。
しかし、一番大事なことは、田中くんの鎖が外されるかどうかより田中義三はこれで初めて、念願の「革命家」になれたということだ。
田中くんがいうとる通り、こうなったら、逆に、あの足かせとくさりこそが、同じ重さの金やプラチナのネウチがある男の勲章である。
実は、田中くんが自分の鎖だけをはずすんならもっと前に方法はあった。ワイロ使えば簡単にできたことなのだ。しかし、田中くんはそれを拒否した。そして、真正面から、自分だけではなく、すべてあの刑務所で不当な扱いを受けている仲間のために戦って勝ったのだ。
これが本来の革命家の姿である。
カンパ集めてネエチャンこうたり脅迫状一枚におびえて警察よんで、笑いモノになるんとわけがちがう。
日本における「元」革命家たちも、原点はおそらくそうだったとおもうんやが、やっとるうちにだんだんおかしくなって腐ってしもたんばっかりや。仲間同士でワルクチを言い合うのが「主張」や「闘争」になっとる。そんななかで、異国で不当なでっちあげの罪に陥れられて、なお、そこの刑務所の囚人仲間のために戦って、勝利しその人々から感謝された、ということの意味は大きい。
「ハイジャックをしたのが29年前。その時は、自分の動機がなんであれ、ただ世の中を騒がせ、人心を乱しただけで結果的に何の役にもたたなかった。その後も自分が確かに人の為、社会の為になっていると確信出来たことは一度もなかった。しかし今回はこのことだけでも自分がタイにきた意味があったと思います。50になってやっと人の為に何かが出来たと思えてこんなに嬉しいことはない。自分の鎖は別にいいんです、みんなの鎖がはずれたことのほうが、僕にとってははるかに嬉しいのです」
今、50代になっておる、かっての「全共闘世代」に、こういうことがいえるやつがどれほどおるか。

裁判もまた近く、最終章にはいる。
こちらは、先の指紋のインチキを暴露し、証明できたわけだが、ユダンはならん。
まず、裁判長に、転勤のウワサがでているし、合議決定なので、いかに一人の裁判官が公平な人物であろうとも、他の2人に圧力をかける可能性は残る。また、アメリカがこのままやられっぱなしで引っ込むかどうかは、きわめて疑問である。勝負は下駄はくまでわからん。
とはいえ、裁判の結果がどうあろうと、この大きな収穫は、どれほどかこれからの田中くんの人生にとって勇気のでる思い出になることやろうとおもう。
喜代美さん、ようやったで。
これは喜代美さんの力なくしてはでけんかったことや。あなたのおかげで、田中くんは革命家になれたんや。
また、【電脳キツネ目組】バッチや、Tシャツをこうて応援してくれた人の志が実ったものでもある。
わしらもまた最終ステージに向けてがんばるはげみになるええニュースやった。
ありがとう、喜代美さん。
4月8日 宮崎 学