大谷昭宏(ジャーナリスト)
現在、盗聴合法化をもくろむ組織対策法案が上程されようとしていますが
残念なことにマスコミはまるでよそ事のように報道してます。
まあ、権力というものはいつの時代にもオモチャをほしがるもので、これがだめならあれを、というようなところがあって、市民盗聴がキケンとか言われてますが、警察はとっくに必要なところはやっておるのであって、ふつーの会話まで盗聴されるのかといえば、それほど暇ではないからやらないでしょう。
あまり現在とかわらないかもしれない。あまり現在とかわらないかもしれない。警察のオモチャ なんでもほしがる 巨人の長島みたいなもので、あれさえいえば勝てるといって最下位になる(笑い)
ただ、神戸の淳君たちの殺人事件、あの酒鬼薔薇という15歳の犯罪などをみると
現在の世の中はちょっとでも他人と違った人を排除しないと気が済まないような方向へ行ってるように思える。あの事件の鑑定医師とか関係者に夜回りしたりしてわかったのですが
あのような犯罪はこれからも起きるし、その予備群はやまほどかかえている。いつもそのような人間を排除していく、というのはどんどん排除する対象が増えていく。
組織暴力取り締まり法で、暴力団、右翼を排除するのと同様、そのようようなものを排除して「反対派のいない明るい社会」を目指そうという動きに気持ちの悪いものを感じる。
行革が話題になっているが、省を解体してこっちにくっつけよう、あっちにこれを、などということが話題になっているなかで、庁を逆に、省に、という話があったのは防衛庁と、警察庁だけであったのですが、人間の歴史に売春、バクチのなかった時代なんてないわけですけれども、一部の官僚は犯罪ゼロの社会を作ろうとしているのかもしれない。今日はご出席頂いたみなさんの質問をうけながらそのような問題に書く先生からお話をいただこうとおもいます。
宮崎学
盗聴法案という呼び方そのものがまずいとおもうのです。新風俗営業法、商法改正、暴対法、という流れがあるのですが、96年の暴対法のときは国会は全党派が賛成に回りました。それと今の情勢の違いは、今回は共産党、社民党、民主党の一部が反対していることです。私は、暴対法に賛成したやつは今更反対するな、といいたい。
というのは、今の反対の論理、というのは「市民も盗聴されるから反対」ということですが、91年の時も、多少反対を唱えた人たちが居て、その理由が「市民にまで暴対法が及ぶ」というんです。けど、今、及んでいない、ですよ。市民なんか警察が盗聴しません。盗聴するのはヤクザ、です。すると、ヤクザ、総会屋、は「市民」なのか、そうでないのか。
またこの法律の問題はやったことによって裁かれるのではなく、やった人間がある組織に属しているかいないか、で量刑が変わるという「身分法」である、ということですね。すでにヤクザというだけで量刑が5割ましとかになっているが、これがさらに強まる。私は、この法律改正のうらには日本独特のアウトローをマフィア化したい、という犯罪をグローバルスタンダード化したい権力の思考があるのではないか、と思う。いわば「アメリカの正義」の実現のようなことを官僚がかんがえるようになったのではないか。
李宇海(弁護士)
この法案というのは、実はいくら読んでも弁護士でもわからないように作って有る。詳しいことは本もおいときますから買って読んでもらえばわかるのですが、骨子は4点あります。
○盗聴の問題
○組織暴力に対する刑の加重
○マネーロンダリング
○証人尋問権の制限
盗聴の問題は、既に警察はやっていることは神奈川県警の共産党に対する盗聴事件であきらかですが、これまでは違法だったのが、合法になる。盗聴された人にはあとで「盗聴してました」という通知がくるわけです。
○組織暴力に対する刑の加重は、宮崎氏も言われたことですが実によくわからん文章で犯罪がおきたとき、その親分とか若頭が知っていたということで刑を加重するというヤクザの使用者責任のようなことが書いて有るが、どこまでも拡大解釈できるよいうになっている。
○マネーロンダリング
○証人尋問権の制限
証人尋問権の制限は、「お礼参り防止」がタテマエで、証人を裁判で尋問するとき、名前以外には言わなくていいというようなことになる。
盗聴、というのは現在非合法で、警察といえどもバレるのがこわい。それがぐっと簡単にできるようになります。神奈川の事件(共産党盗聴事件)では本部長、警備局長の首がとんだ。そのあとも、しばらくは恐くてできなかった。
ところがこういう法律ができると、ばれたときにいいわけしやすいんですね。盗聴がオッケーだということになると。
また令状の問題ですが、令状はいまでも裁判官は言いなりに出しているので、でっち上げの資料でもとれます。歯止めは日本の裁判官にはまったく期待できません。
白紙調書なんてのは組織的にやっている。また、盗聴の成果を何に使うかわからない。データも企業や団体にどんどんながれるでしょう。
宮崎
91年のとき弁護士会は反対した?あのときは暴力団を取り締まるというので沈黙していた。今回は弁護士会のなかにもいわゆる「民暴歯弁護士」あたりに、積極的にこの法律を後押ししようという動きがあるのではないか?
寺沢有
民暴派弁護士、というのは変質してきています。当初はマジメな人もいたのでしょうが、警察の天下り組織の「暴力追放センター」みたいなところが弁護士との連絡をとるようになって、次第に警察に癒着する存在となってきて、数が増えてきたんです。
つまり、マスコミと警察が癒着すると、「特ダネ」をリークしてくれるのでオイシイのですが、同じように交通警察なんかが事故のときに被害者に弁護士を紹介してくれたり、警察の調書を見せて貰えたりする。
そればかりか、実は警察というのは閉鎖社会で結構、不倫とかさかんなんですが(笑い)、いやホントです。ものすごい。その相談とか、警察の中からの商売もけっこうあるんです。