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白いファシズムの天下る足音
警察発表に操られる現代の「情報」
カネはろてよむのはアホらしい、とわかるだろう
じつはちょっと地方に行っててオルグをやっていたので、これ書くのがおそくなったから、「予告」なんかしただけで、このていどのことは賢明なジャーナリストならたいして珍しいことではない。珍しくないが、新聞には全然でていないので、きっと賢明なジャーナリストもつぶれてしもたか、ボツられたか、絶滅してしもたかやろ。お待たせした。

わしのおらんあいだに、察しのええ【電脳キツネ目組】組員が、予告をみてこんなメールをよこした。
>えーと、日航の件。おもふに、アレは筆頭株主のエーちゃんの実
>力誇示やと考えます。
>ドンの子供でみんなからドンコ、ドンコちゅうてばかにされたくやしさで、各一
>流企業の筆頭株主になりまくり帳簿検閲権を振りかざし、うーんプロの悪人はし
>ぶいねえ。ほんもんの総会ややねえ。しやけど誰も筆頭株主を総会屋とはいわん
>からねえ。
>そのうち「しゃあないから、僕社長になる!」とかだだこねて
>仕入れプラス何百億かで株を引き取ってもらうんやろねえ。儲けはオフショアに
>貯金しとくんやろなあ。
>トヨタもこの手でやれるなあ。
外してるが、しかし、凡百の新聞報道よりさすがにスルドイ。
ほならここから話をすすめていこう。
この「日本航空の筆頭株主」はもちろん、糸山榮太郎氏のことである。「会社四季報」に堂々とでとるがな。そんなんよまんでも、これは週刊誌でもさんざんさわがれたから、知ってるだろう。今年の初めだったかな。彼はなんと日本航空の株を5000万株持っている。正確には5340万株。額面が今、350円ぐらいやから、いくらになるか計算してみ。
「へえ、えらいカネモチだんなあ。そんなに株主優待券がほしかったのか」
とかおもてるようではアカンでえ。ざっと180億円やけど、糸山ちゅうのは株の仕手筋や。つまり、株を買い占めて、値上がりしたとこで売り抜けるわけ。それが売り損なった、といのが正しい。資金もゴルフ場の預り金とか、利息のかかるカネや。
そしたら、どうなる?当然、うちの組員が想像したようなたぐいのことがおきても
フシギではない。
しかしながら6月下旬の日本航空の株主総会はなんちゅうこともなく終わってしまった。
ここで、マスコミ人とかいうのなら、今回の事件と併せて考えたら、ギモンの10ぐらいは浮かばないといかんやろ。
「なんもおきんかった」のがそもそも異常なんである。
その理由は、日航側が防衛に走って、糸山を封じ込めたこと以外に考えられない。
で、封じ込めるちうのは、懐柔か、脅迫である。この2手段しかない。
しかしながら糸山側は「日航が挨拶にこない」と週刊誌を通じて文句を言っていたわけで、懐柔するなら、糸山氏のいうとおり、当然、日航の役員が、東京海上火災を抜いて筆頭株主になった糸山氏に文句を言われるまえに、挨拶にいってるはずや。
かって、就職希望断然ナンバーワンだった日本航空だが、湾岸戦争以後、株はかっての2000円代から、ずーっと超低空飛行をつづけている。それでも糸山氏が購入したときは500円ぐらいやったはずやから、埼玉県の高額所得常連トップである彼ほどの「人物」がだまって、利息の熱湯のなかにガマンして浸かっている、というのは不自然やろなあ。カネモチは無駄なことをしないからカネモチになったんやからな。
>仕入れプラス何百億かで株を引き取ってもらうんやろねえ。儲けはオフショアに
>貯金しとくんやろなあ。
うむ、大変、優秀な組員である。
この種の買い占めは、日本ではすべて「株の買い戻し」でけりがつくのだ。したがってうちの組員が、最初に書いたように読んだのも無理はない。
しかしながら、それなら糸山氏の株は、銀行が動いて、どこぞにはめ込まれていないといけないが、いまだに動いていない。
だったら、「誰かが動いて糸山氏がわを押さえ込んだ」と見るのが正しい。
ここで実は、Yという辣腕弁護士が登場する。名前を知ってるか?どっかできいたことがある、というならまだユウシュウな記者になるチャンスはあるやろ。そう、東京地検特捜部でかってリクルート事件を担当し、藤波官房長官を調べて起訴した「ヤメ検」である。藤波元長官は結局、無罪ハンケツがでたが、
当然優秀な人物である。能力は高い。それ以上に、料金が高い。着手料だけでも百万の単位ではない、と業界では言われている。おそらくわしがパクられても弁護してくれそうにない。あはは。
で、日本航空の顧問弁護士でもなかった彼が、先頃、検察庁の某オオモノの紹介で日航の相談をうけた。内容は、糸山氏の件である。
で、何をどうやったかはわからない....ことにしておくが、とにかく糸山氏は引いたのだ。だから、今度の株主総会ではなにもおこらなかった。
では、糸山氏の件は、今回にカンケーないやんけ、ということになるって?
それは読みが浅い。
ここにもう1人、真打ちともいうべき警察庁から日航に天下りした元高級官僚で三島健二郎という男がおる。

名前を聞いたことがある?エライ。
日本経済新聞にも書評が掲載された「企業危機管理」(ダイヤモンド社)を書いた人だって?
その返事では30点。
これは、元千葉県本部長であり、元警察庁警備局長なのだ。
これで50点。
こいつこそ、あの「共産党神奈川県委員会盗聴事件」の責任をとって、警察を辞めた男なのだ、とわかったら合格点やるわ。これで60点。
そして、今、なんと彼は、常勤顧問の「日本航空リスク対策委員長」、なんや。
これしってたら80点。
その前に、盗聴事件そのものをしらんひともおるやろから、おさらいしておく。
<共産党幹部宅盗聴訴訟年表>
1986.11 共産党が、「緒方部長宅の電話盗聴が分かった」と発表し、
被疑者不詳で東京地検に告訴。
87. 6 中山好雄神奈川県警本部長が辞職。翌月には三島健二郎警察
庁警備局長も辞職した。
87. 8 東京地検が電気通信事業法違反の疑いで事情聴取していた盗
聴実行役の2警官を「責任的立場にない」として起訴猶予に
。共産党が「検察と警察のなれ合い」と抗議。
87. 8 緒方氏が実行役など4警官を公務員職権乱用罪で付審判請求
。
88. 2 住民が横浜地裁に提訴。
88. 3 東京地裁が「電気通信事業法で処断されるべきだ」として、
付審判請求を棄却。8月には東京高裁も抗告を棄却したが、
いずれも「盗聴は組織的犯行」と認定した。
88. 4 東京第一検察審査会が実行役とアジト設営役の3警官につい
て不起訴不当の議決。同年末、東京地検は再度不起訴に。
88. 9 緒方氏が国家賠償訴訟提訴。
94. 9 東京地裁が国賠訴訟で「警察庁、県警が組織的に関与」と判
断し、国、県、3警官に賠償を命令。
(朝日新聞データベースより)
というわけや。
つまり、これは国の裁判所が「犯罪」と認めた数少ない「警察の犯罪」なのだ。
その事実上の責任者が、なんで日本航空に就職できたか?これもマスコミの間では常識だが、かの後藤田元長官が日航に紹介した、というのは有名な話だ。
で、このおっさんの本には「企業の不祥事が多発し、その度に、トップが「知らなかった」とうなだれる光景が繰り返される。そうなってからでは遅いのである」
ふふ、笑えるやろ。
で、このおっさんは「危機管理はマイナスを防ぐのが目標であり、実績が見えにくい。企業の現場ではより業績が評価される稼ぎに情熱が傾けられがちである。その意味では企業トップの姿勢いかんが危機管理の成否を左右する。危機管理担当者がトップの近くに位置し、危機への対応を普段にインプットする必要がある」というとる。
ええ話や。そのとおり、と思う人もいるやろ。ただし、もし、これが一般論ならな。
しかし、これ最近発売されたばかりの本やで。
つまり執筆は、まさに今の総会屋事件の捜査が進行していた時であり、糸山氏がカブの買い占めをやっていたときに、その会社のなかで書いた本だ、ということになると「ええ話」では済まない。
もし、上のふたつについて「わが社のリスク対策委員長」は何をしておったのか、知らなかったならアホか、ということになる。
そして、もし知っていたら、まず「トップに対応をインプット」せなあかんかったはずやないか?
そう、彼の答えはこうだろう。
「危機管理担当者...おれがトップ近くに位置していなかったからだ」
実際、彼は専用車と専用の部屋、という株価低迷のリストラ企業にあっては代表権をもつ社長、専務しか与えられない待遇を受けてはいるが、役員ではない。
つまり賢い企業が天下り官僚を「敬遠」するのによく使う手段なのだわ。これで高給をはんでふつーなら往生するまで会社のお荷物として過ごす、というのが功なり名を遂げた官僚の正しい老後なのだ。
しかし、彼はそうではない。挫折を知らないトーダイホーガクブのこーきゅーかんりょーなんである。それが挫折して「天下り」ではなく「天界を追放」された形で「民間企業」に流された、というのが正しい心理分析なんである。
つまり、この本は「俺を役員にしないと大変なことになるぞ」
ということを書いている、いわば堂々たる脅迫状なんや。
で、日航の社長、今年替わったのは知ってるやろ?しらん?ほなら下の記事を紹介しておく。
利光松男さん・日本航空 “山びこ体制”めざす(90新社長)
90.08.04 朝刊 8頁 2経 写図有 (全580字)
としみつ・まつお<66歳>
「御巣鷹山が、わが社の安全の原点。この気持ちを絶対に風化させてはなりません」。5年前のジャンボ機墜落事故の教訓をかみしめ、就任早々、5カ所の整備工場を回って、「運航の安全は、君たちの腕にかかっている」とハッパをかけた。
この事故がきっかけで、子会社の日航商事社長から本体の副社長に呼び戻された。
営業畑が長く、社内での人望の厚さを買われたからだ。
1951年、商事会社を経て、発足間もない日航に入社した時、社員はわずか100人ほど。業務課員として羽田―大阪間の航空券セールスに精を出した。客が集まら
ず、社員が乗客になりすます「サクラ搭乗」をときどきやった。21年前、子会社へ
出向し、パッケージツアーのはしりになった「ジャルパック」の開発にも携わった。
日航の生え抜きとして社内外の事情を知り尽くしている。
日航が抱える課題は安全面だけではない。90年代半ばに成田空港2期工事や関西
新空港が完成すれば、外国航空会社の新規乗り入れや増便で、競争は激しくなる。急
ピッチで追い上げる全日本空輸の存在も気がかりだ。
「まず、お客様へのクイックレスポンスを確立すること。そして、社内の風通しを
良くし、打てば響くような山びこ体制を築きたい」
小さいころからクリスチャン。休日は「ゴロ寝が最高」と、ビデオにとった「水戸
黄門」を見たり、本を読んだり。
(朝日新聞データベース)
つまり、この社長は「セキュリティ」とか「危機管理」には全くシロウトや。
で、前の社長は、糸山買い占めの件を、Y弁護士を使って押さえ込んだことをおもいだしてみ。この件では、三島リスク対策委員長は「出番なし」やった。
「リスク対策委員長」メンツまるつぶれやんか。
そのころ、この本を書いていたのだ。
あはは。わかってくるやろ? 何を言いたくて書いておった本か。
そのあさましい狙いが。
ここに、同じ頃、というか、本の出版直前に日航の「おおぞらweekly」ちゅう社内報に彼自身が書いている。そのタイトルも「あなたの危機管理意識は?」や。絶妙のタイミング、としかいえんで。偶然ならな。
東大出て、千葉県警本部長から、公安の局長、というのは警察のトップになるコースや。それが虫けらみたいな下級警官がドジふんだおかげで責任とらされて、なられへんかったのがこのおっさんや。高級官僚として「成仏」して「老後」をたかってるのではなく、ウラミを呑んでおる怨霊のような存在なんやでえ。
高級官僚のこの手のヤツは怖いでえ。何を考えるか、いうたら自分では「ええ」としんじている頭脳のすべてを動員して「怨霊の復讐」やりかねん。
何をやるか
きまってるやんか、今こそチャンスや。
自分を体よく待遇だけ上等でも、敬遠してくれた社長がおらんようになって、ドシロウトの営業畑の新社長が誕生する。そこで、事件がおこる。そして、同時に社内の「リスク対策委員長」どのが見事にそれを予言していた、ということがわかる...というシカケや。ようできとるがな。
うーん、つかれた わし風呂はいって、ゲームやりたいから今日はここでやめる。
ほならな
(つづく)
98/8/20 宮崎 学
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